皆さん、ぬり薬の適切な、そして効果的な使い方をご存じでしょうか。
当院では、乳児湿疹やあせも、おむつ皮膚炎、アトピー性皮膚炎、とびひなど、皮膚疾患に対する治療に力を入れています。
ぬり薬には様々な種類のものがありますが、それぞれの特性を知った上で、適切な量を適切な塗り方で、そして適切なタイミングで使用することが大切です。
ここでは、塗り薬の一般的な特徴と、当院で実践している治療法についてご紹介したいと思います。
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皆さん、ぬり薬の適切な、そして効果的な使い方をご存じでしょうか。
当院では、乳児湿疹やあせも、おむつ皮膚炎、アトピー性皮膚炎、とびひなど、皮膚疾患に対する治療に力を入れています。
ぬり薬には様々な種類のものがありますが、それぞれの特性を知った上で、適切な量を適切な塗り方で、そして適切なタイミングで使用することが大切です。
ここでは、塗り薬の一般的な特徴と、当院で実践している治療法についてご紹介したいと思います。
ぬり薬をぬるタイミングはいつがよいのでしょうか。
お薬の種類によって、1日にぬる回数が異なる場合がありますが、どのお薬であっても必ずぬっていただきたいのが入浴後(あかちゃんの場合は沐浴後)です。
入浴後は、お肌が最も清潔な状態となっており、きれいな状態でお薬をぬり広げることができます。
そして、もう一つ大事な理由があります。
石けん(ボディソープ)を用いて体を洗った場合、体の汚れを落とすことができますが、同時にお肌のバリアーとして機能している皮脂までもが必要以上に落ちてしまいます。
このため、特に保湿剤は、お風呂上がりにできるだけ早くぬるようにしましょう。
①ぬり薬をぬるタイミング~お風呂上がりには忘れずに!~
お肌の治療において、『保湿』は治療の基本となりますが、『保湿』のためにぬり薬は欠かせません。
『保湿剤』と一言で言っても、ドラッグストアなどで購入できるローションやベビーオイルから、医療機関で処方されるぬり薬まで、たくさんの種類があります。
『保湿剤』を選ぶ際に、最も優先したいのが『保湿力』です。『ぬり心地』や『ぬりやすさ』も大切ではありますが、そちらを優先してしまった結果、保湿力が不十分となってしまっているものを時々見かけます。
また、市販されている保湿剤の中には、香料(フレグランス)が含まれていて『よい匂い』がするものもありますが、保湿のために匂いは必要ありません。
では、どのような保湿剤が高い保湿力をもっているのでしょうか。
一般的に言えることとしては、油成分が多いものほど、保湿力は高く維持されます。
逆に、『ぬり心地がよい』とか『広い範囲にぬりやすい』という保湿剤の中には、水の成分に近くなっていて保湿力が十分ではない場合があり、注意が必要です。
②保湿剤はどれがよい?~ぬり心地ではなく保湿力で選ぶ!~
ぬり薬は、入浴後(沐浴後)に必ずぬっていただきたいというお話をさせていただきましたが、入浴後以外に、1日に何回ぬるのがよいのでしょうか。
基本的には、1日2回というぬり薬であれば、その通りにぬるのがよいのですが、お薬の種類や年齢、からだのぬる部分、季節などにより回数を調整することにより、よりきめ細かなスキンケアを行うことができます。
例えば、おむつかぶれ(おむつ皮膚炎、臀部湿疹)の場合、おむつ交換の度におしりを拭いて清潔にすることになるため、ぬり薬がすぐ取れてしまうことがあります。この場合、治療が順調でなければ、ぬる回数を増やすことにより改善が得られることがあります。
また、汗をかきやすい梅雨から夏についても、同様にぬり薬がとれやすくなります。
ただし、ぬる回数を増やしてもよいお薬と、副作用の危険性があって回数を増やせないお薬がありますので、必ず医師に確認するようにしてください。
③1日に何回ぬるのがよい?~からだのぬる部分や季節などにより調整も必要!(医師には要相談)~
近日公開予定!