皆さんは『住まい』をどのように決めていますか?
一人暮らしであれば駅に近いワンルームマンション、新婚生活を始めたばかりであれば少し広めの賃貸マンション、家族が増えれば一戸建てやファミリー向けマンションというのが一般的かもしれません。
ここでは、子育て世代がどのように『住まい』を選んでいけばよいかについて、『子育て』というキーワードで一部主観的な意見も含めながら考えていきたいと思います。
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皆さんは『住まい』をどのように決めていますか?
一人暮らしであれば駅に近いワンルームマンション、新婚生活を始めたばかりであれば少し広めの賃貸マンション、家族が増えれば一戸建てやファミリー向けマンションというのが一般的かもしれません。
ここでは、子育て世代がどのように『住まい』を選んでいけばよいかについて、『子育て』というキーワードで一部主観的な意見も含めながら考えていきたいと思います。
「住まい」には、購入した戸建てやマンションの他、賃貸や社宅など、様々な種類がありますが、これらの種類に関係なく、子育て世代に最も優先していただきたいことがあります。
それは、何より『住まいの安全と安心』です。
『安全と安心』というのは、単に建物が丈夫か、築年数が浅いか、などという構造的なものだけではありません。もちろん、それらも大事なのですが、子育てには『住まいの環境』がとても大切です。
住居の前にある道路が、とても交通量が多い場合を考えてみましょう。大人であれば、何も感じないかもしれませんが、2~3歳のこどもにとってはどうでしょうか。少し道路に飛び出てしまっただけで、大変なことになってしまう危険性があります。
その他、屋外環境には、階段(段差)や溝など、大人にとっては気にならないものが実はとても危険な場所となっていることは多くあります。
では、どうすれば『安全と安心』を確認することができるでしょうか。
それは、ずばり『こども目線で住環境を見つめてみる』ことです。
こども目線で見ることで、大人目線では気づかなかった事を発見できることがあります。
こどもの安全のために、現在の住居の周囲や、これから住もうと考えている場所の周囲を、改めてこども目線で再確認してみましょう。
①最優先したいこと~安全と安心の確認はこども目線で!~
住む場所を選べる場合、どこに住むかは、各ご家庭の考え方や何を重要視するかで変わってきます。
通勤や通学を優先する場合は、職場や学校の近くだったり、駅の近くがよいかもしれません。
また、住環境を重要視する場合は、公園の近くや閑静な住宅街を選ぶことになるかもしれません。
子育て世代について、どの場所が最もよいというのはありません。
住居というのは、家族みんなで住むところですから、『家族全員が快適に過ごせるところ』が最もよい場所ということになると思います。
②どこに住むか?~家族全員が快適に過ごせる場所!~
子育てにおいて、『戸建て』も『マンション』もそれぞれに良い点があり、どちらの方が良いというのはありません。
ただ、それぞれには特徴がありますので、それらを知った上で、選ぶのが良いと思います。
③戸建てかマンションか?~それぞれの特徴を知った上で選ぶべし!~
『戸建て』については、比較的広さがあって、お庭もあることが多く、伸び伸びと子育てができるイメージがあると思います。
室内で元気いっぱいに走ってしまったり、おもちゃを落としてしまったりした場合も、戸建てであれば、ご近所さんに対してそこまで気にしなくてもよいかもしれません。
一方、安全面でいうと、『戸建て』で最も危険な場所はどこかご存じでしょうか。
それは『階段』です。
当院にも、『階段から落ちた』というお子様がしばしば来院されます。
一歩間違えば大事故が起こりうる場所ですので、特にお子様が小さいうちは、侵入防止柵などを設置するようにしましょう。
『階段』以外にも、『玄関』や『庭』など、戸建てには以外と段差が多く存在していますので、十分注意しましょう。
もう一点、敷地内に駐車場がある場合、車の出し入れは、必ずお子様の安全を確保してから行うようにしてください。
④戸建ての良い点と注意したい事~伸び伸び子育て向き!でも、『階段、駐車場』は要注意!~
『マンション』については、一番の良さは『安全性』だと思います。
防犯面では、セキュリティがしっかりしていることが多く、安心して生活することができます。
また、戸建てと違って平面の間取りのため、部屋と部屋の行き来がしやすく、リビングやダイニングキッチンを中心とした大きなひとつの空間と感じることができます。
『戸建て』にみられるような階段もなく、玄関もフラット設計のことが多いため、段差による危険性が少ないのも特徴です。
一方、子どもが室内を走ったり、おもちゃを落とした際の音は、上下階に『生活音』として聞こえることになります。
近年のマンションは、床や天井の防音性能が向上していますが、マンションは一種の共同生活ですので、子育て中に限らず生活音には戸建て以上に注意が必要です。
先ほど、『マンションには階段がないため段差の危険性が少ない。』と書きましたが、普段から階段に接していないと、逆に階段の怖さを親子とも感じなかったり、つい忘れてしまっていることがあります。
『戸建て』の親族宅や友人宅に訪問した際に、誤って転落してしまう、などという事故が起こりかねませんので、十分ご注意ください。
⑤マンションの良い点と注意したい事~魅力的な『安全と安心』!ただ、『共同生活』であることをお忘れなく!~
戸建てやマンションを購入する場合、実際に現地を見たり、住宅展示場やモデルルームを見学したりすると思います。
住宅展示場は実際の住宅サイズよりかなり大きいものが多かったり、モデルルームはオプションプランが施されていてかなり見栄えがよくなっていたりすることが多いので、参考程度として見るのがよいと思います。
一方、実際に戸建てもしくはマンションが建つ場所は、装飾を施すことができないため、正確な情報がそこには存在しています。
実際の現地を見て評価する場合は、第一印象は大事ですが、それだけで決めるのはとても危険です。
必ず、時間帯や気象条件が異なる時に、複数回現地を確認することをおすすめします。
夜が騒がしい環境であったり、平日の交通量が多かったり、雨の日の水はけが悪かったり、一度の見学では気づかなかったことが見つかることがあります。
賃貸住宅の場合も同様で、より良い住まいで生活するためにも、できるだけ時間を確保して、複数回の見学を行いたいものです。
⑥住まい選びの際に、忘れずに確認しておきたい事~異なる条件で複数回の現地確認を!~